配信の告知は、前日に1回、当日に1回、直前に1回。出したら反応を見て、自分のチャンネルに効く時間帯を探す。どの解説記事にも書いてある基本です。
私は2週間ほど前に、配信者のSNS戦略の記事で「告知は忘れる回のほうが多い」と書きました。理由は配信直前にバタバタしていて、投稿する時間がないから、と。
その後、同じことをもう一度聞かれて答えたら、今は出せている回のほうが多いになっていました。ただし、その理由を一言で書いたら、告知の習慣がついたという話ではありませんでした。
この記事の前半は、告知をいつ出すかの一般論です。後半は、私の実際と、そこから作った 告知タイミング設計ノート の話です。
配信の告知は「いつ」出すかで、書く内容が変わります
告知のタイミングは、配信開始から逆算して考えるのが基本です。どのくらい前に出すかで、書くべき内容も変わります。おおまかに分けると次の6区分です。
- 3日以上前: 日程だけを先に出す。日付・開始時刻・企画名を1行で
- 1〜3日前: 画像つきの本告知。内容と見どころをここで書く
- 6〜24時間前: 「明日の予定」「今夜の予定」として再掲する。前の告知と文面を変える
- 1〜6時間前: 「今日やります」の再掲。参加型なら参加条件もここで
- 1時間以内: まもなく開始のリマインド。配信URLを必ず添える
- 配信開始後: 開始のお知らせ。URLを固定表示にしたり、引用リポストで押し上げたりする
全部を毎回やる必要はありません。ただ、一般論が前提にしているのは、少なくとも「直前」より前に1回は出していることと、出した結果を見比べて、自分のチャンネルに合う枠を探していくことです。深夜や早朝に配信している人ほど、「何時に出せば起きている人に届くか」は自分で確かめるしかありません。
ここまでが一般論です。ここからが、私の実際です。
出せるようになった理由は、「締切のない告知」が増えたからでした
正直に書きます。
2週間前に「告知は忘れる回のほうが多い」と答えたのは本当です。そして今、出せている回のほうが多くなったのも本当です。
ただ、何を変えたのかを一言で書いてみたら、こうでした。
最近増えたのは、ツールを公開したときの告知です。そちらは余裕を持って投稿できています。
配信の告知には、配信開始という締切があります。OBSを立ち上げ、ゲームを起動し、音声を確かめているうちに開始時刻が来て、告知を書く手が空かない。この構造は2週間前と変わっていません。一方で、ツールを公開したときの告知には締切がありません。公開した日でも翌日でも出せるので、落ち着いた時間に書けます。
つまり、出せるようになったのは、告知の習慣がついたからではなく、締切のない告知の割合が増えたからでした。
配信の告知は、今も「直前か開始と同時」です
では、配信の告知そのものはいつ出しているか。答えは2つでした。
- 配信開始の直前か、開始と同時
- 配信の1〜3時間前
前日や当日の朝には出していません。上の6区分でいうと、使っているのは「1〜6時間前」と「1時間以内」と「配信開始後」だけです。一般論が「本告知」と呼ぶ1〜3日前の枠は、私の配信告知には存在しません。
反応は見ています。ただ、回ごとに比べていません
出した告知の反応(いいねや、その回に来てくれた人数)は、見てはいます。ただ、回ごとに比べたことはありません。
比べていない理由を考えてみると、比べるための材料が残っていないからです。記憶に残るのは「あの回は反応があった気がする」までで、それが何曜日の何時で、配信の何時間前に出した告知だったかは残っていません。3週間もたてば、出した時刻そのものを思い出せません。
一般論の「反応を見て自分に合う枠を探す」は、出した時刻と手応えの記録がある人にしか使えない手順でした。見ているだけでは、探せません。
それで作ったのが「告知タイミング設計ノート」です
穴は2つです。締切のある告知に「直前」より前の時刻が無いこと。そして、比べるための記録が無いこと。この2つを埋めるために作ったのが、告知タイミング設計ノートです。
一言でいうと、配信開始から逆算した告知の時刻を先に決めておき、出した告知の時刻と手応えを1件ずつ記録して、曜日×時間帯でどこが効いたかを見るノートです。告知文そのものは作りません。「いつ出すか」だけを扱います。
1. 配信開始から逆算して、告知の時刻を先に決めます
次の配信の開始日時を入れると、逆算した投稿時刻が出ます。プリセットは3つです。
- しっかり(5本): 3日前・1日前・6時間前・30分前・開始と同時
- 標準(3本): 1日前・3時間前・開始と同時
- 最小(2本): 1時間前・開始と同時
分・時間・日の単位で自由に足すこともできます(最大12本、30日前まで)。各行には、上の6区分に沿った「書く内容の目安」が出ます。
私にとってこの機能の意味は、配信の告知に「締切より前の時刻」を1つ作ることです。「直前か開始と同時」しか無かった配信告知に、前日や当日昼の1本を足せば、それはツールの告知と同じ「余裕を持って書ける告知」になります。直前の1本は、そのまま直前で構いません。
深夜帯の配信者向けの細かい配慮も入れてあります。0〜3時台の時刻には「前日の24〜27時台」の言い方を併記します。2時から6時台の投稿には「深夜〜早朝の投稿」と表示して、起きている人が少ない時間なので予約投稿も検討するよう促します。
2. 出した告知を、手応えと一緒に記録します
告知を出したら、プランの行の「記録する」から残します。残すのは、出した日時、出した場所(X / YouTube / Discord / Twitch / Instagram / TikTok / その他)、手応え、配信タイトル、メモです。
手応えは3段階です。
- ◎ いつもより反応があった
- ○ ふつう
- △ 反応が薄かった
インプレッション数のような実数値は入れません。厳密さより、配信の後に10秒で付けられることを優先しました。私が回ごとに比べられなかったのは、比べる能力がないからではなく、比べる材料を残す手間が配信の準備に負けていたからです。手間が10秒なら、負けません。
配信の開始日時を入れておけば、告知が「何時間前」だったかは自動で計算され、6区分のどれかに分類されます。
3. 曜日×時間帯のマス目に、記録が積み上がります
記録は7曜日×時間帯(3時間ごと、または1時間ごと)のマス目に積み上がり、本数と手応えの平均が色で出ます。そこから、反応があった枠のTOP3、何時間前に出した告知が効いたかのランキング、出した場所ごとのランキングが出ます。
ここで一番こだわったのが、足りないうちは答えを出さないことです。
- 記録が10件に満たないうちは「まだ判断材料が足りません」と表示します
- 同じ枠に2本以上たまるまで、その枠はランキングに出しません
3件で「火曜21時が効く」と言われても、たまたまです。記録が少ないうちに出た答えを信じると、その後の告知がそれに引っ張られます。傾向が見えるまで黙っている、というのはこのノートの仕様です。
4. 書き出しは2種類
告知プランと記録一覧はMarkdownの表として、記録は表計算ソフト向けのCSVとして、コピーとダウンロードの両方で出せます。
できないこと
正直に書いておきます。
告知文は作りません。 出るのは時刻と「書く内容の目安」だけです。文面が欲しいときは、配信タイトル・日時・ゲーム名から告知文を出す配信告知文メーカーと組み合わせてください。時刻をこちらで決めて、文面をあちらで作る、という分担です。
各SNSとは連携しません。 投稿を自動で取り込むことも、予約投稿することもしません。記録は自分で入れます。
手応えは、あなたの体感です。 いいねの数やインプレッションを扱わないので、統計的な効果測定にはなりません。「いつもより反応があった気がする」を積み上げて傾向を見る道具です。
入力内容はブラウザの中(localStorage)にだけ保存されます。 外部には送りません。裏を返すと、ブラウザのデータを消すと記録も消えます。大事な記録はMarkdownかCSVで書き出して保管してください。
使い始めるまで
- 告知タイミング設計ノートを開きます
- 次の配信の開始日時を入れて、「最小(2本)」か「標準(3本)」を選びます。最初から5本にする必要はありません
- 出した告知を、その行の「記録する」から手応えつきで残します
- 10件たまったら、曜日×時間帯のマス目とランキングを見ます
私自身は、まず「標準(3本)」の1日前の1本を、配信の告知に足すところからです。直前の1本は今までどおりで、その前に1本あるかどうかの違いを、記録で見てみるつもりです。
関連するツール
- 配信告知文メーカー: 告知の文面を作るほうのツールです。プラットフォームとトーンを選ぶと、X・YouTube概要欄・Discord向けの文面がまとめて出ます。時刻はこのノート、文面はこちら、という組み合わせです
- 配信予定表メーカー: 週の予定を1枚の画像にして先に出しておくためのものです。当日の告知が抜けた回の保険になります
告知を忘れていた頃の話は、配信者のSNS戦略完全ガイドに書いています。今回の記事は、その2週間後に「出せるようになった理由」を聞き直したら、習慣ではなく告知の種類が変わっていた、という追記でもあります。
告知タイミング設計ノートは無料です。登録も要りません。
「告知は出しているが、いつ出したら効いたかを聞かれると答えられない」「配信の告知が、いつも直前の1本だけになっている」という方に使ってほしいツールです。使ってみて「ここが足りない」があれば教えてください。
